洗髪時の抜け毛や枕についている抜け毛など「最近抜け毛が多いな~」とお困りの方、1日に80〜100本の抜け毛であれば異常なことではありません。

例えば、髪の毛が10万本ある人の場合、約10%にあたる1万本が退行期と休止期、つまり抜け毛候補になります。これを1日で考えると80〜100本という計算になります。

また、人が一生髪を伸ばし続けてたらどうなるでしょうか?死ぬまで伸び続けるということはありません。せいぜい2メートルくらいが限界になります。

人間の髪には「ヘアサイクル」があるためです。

ヘアサイクルとは

髪の毛の本数は、人それぞれ生まれたときから決まっており、「成長期」「退行期」「休止期」をくりかえし、必ず途中で抜け替わります。一生伸び続ける髪はありません。

成長期

成長期-1
古い髪が毛根から離れると同時に、内部で毛母細胞が分裂を開始し、新しい髪の製造を始めます。

成長期-2
新しい髪が成長し、古い髪を押し出そうとする時期です。この時期は簡単に髪が抜けます。シャンプーやブラッシングで抜ける髪はこの時期の押し出せされた古い髪になります。

成長期-3
古い髪が抜けた後、新しい髪が長く太く成長する時期です。

成長期の髪は、髪全体の90%を占め、期間はおよそ2〜6年になります。

退行期

退行期とは、毛母細胞の分裂が急激に衰える時期です。やがて毛母細胞から離れ、完全に成長をやめてしまいます。

成長期の髪は、髪全体の1%ほどで、期間はおよそ14日前後になります。

休止期

毛母細胞から離れた髪が、抜け落ちる準備を始めるのがこの時期です。

休止期の髪は、髪全体の約10%ほどで、期間はおよそ90日前後になります。

内部では新しい髪を製造する準備が行われ、成長期-1と続きます。

この成長期 ⇒ 退行期 ⇒ 休止期とつづく一連の流れが「ヘアサイクル」です。

髪は1本1本ヘアサイクルが異なり、脱毛の時期が異なるため、通常は一度にまとめて抜けることはありません。

成長期が通常より短縮し、休止期にあたる毛の割合が増加したり、あるいは、毛が皮膚の表面にまで伸びてこなくなる現象を「男性型脱毛症」、つまり「ハゲ」と言います。