何気に育毛剤について語っていても、「発毛剤とはどう違うのか?」と聞かれて答えに詰まることがあるので勉強しました(d゚ω゚d)オゥイェー♪
違いについて、この際はっきりさせておきましょう!
発毛剤と育毛剤はぜ~んぜん違うよ!
発毛剤と育毛剤とはよく混同されますが、完全に別のものです。そもそも働きが違い、それでもたらされる効果も違ったものになります。
それぞれについてどんな違いがあるのか、そのポイントを洗い出します。
発毛剤ってどういう定義?
発毛剤というのは、文字通り新しく毛を生やすためのものです。毛がなくなった頭の毛母細胞に作用して、活発に細胞分裂を起こさせます。その結果生まれた髪の毛が頭皮表面から伸びてきて、薄毛の状態を改善します。
髪の毛にはヘアサイクルと呼ばれる成長周期があります。成長期から休止期に入って抜けたまま、薄毛になっていた毛根部を活性化し、再び毛の成長を始めさせるのが発毛剤の役割になります。
発毛剤の特長をまとめると、次のようになります。
発毛剤の定義
- 分類は医薬品
- 発毛効果があることを表示できる
- 男性型脱毛症(AGA)治療に適応
- 成分はミノキシジル・フィナステリドが主体
- 医師の処方、薬剤師の指導で使用する
▼リアップとか
▼プロペシアとか
発毛剤は強い発毛効果が期待できます。
ですが、その反面強い副作用もあります。
外用の場合主に皮膚症状ですが、内服では血圧、心臓、肝臓、生殖機能などに影響が及びます。
育毛剤ってどういう定義?
育毛剤の働きは髪の毛に直接ではなく、主に毛が生えている頭皮に作用します。
また頭皮の炎症や雑菌の影響で髪の毛の成長が妨げられ、細い毛が増えたり抜け落ちるのを防ぎます。
このような働きで、生えている毛が抜けて薄毛になるのを防ぎます。新しく毛が生えることは、あんまり期待できません。
まとめると、次のような特徴が挙げられます。
育毛剤の定義
- 医薬部外品または化粧品に分類
- 頭皮の環境を整える
- 薄毛治療は無理
- 医薬部外品では有効成分の表示可能
▼チャップアップ(医薬部外品)とか
▼フィンジア(化粧品)とか
医薬部外品や化粧品にも有効成分は含まれますがその量は多くなく、効果も緩やかです。副作用のリスクも限りなくゼロで、安心して使うことができます。
発毛剤と育毛剤の大きな違い
それぞれに特徴があり、それによって使いみちも違ってきます。使う人はまず自分の頭の状況を見きわめたうえで、何を使うべきかを考えることになります。
そのためには発毛剤と育毛剤の違いをはっきりさせる必要があります。
わかりやすくするために、違いを並べてみましょう。
発毛剤 | 育毛剤 | |
---|---|---|
目的 | 新しく発毛させる | 今の毛を抜けにくくする |
効果効能 | 毛母細胞活性化 |
血行改善 雑菌・炎症抑制 保湿 |
作用部分 | 毛根部・毛包 | 頭皮・髪の毛 |
分類 | 医薬品 | 医薬部外品・化粧品 |
商品名 |
リアップ プロペシア |
チャップアップ イクオス フィンジア |
POINT
ポイント①:目的が違います。発毛剤は新しく毛を生やす。育毛剤は今ある毛を守る。
ポイント②:効果が違います。発毛剤は毛母細胞を活性化。育毛剤は頭皮の状況を改善。
ポイント③:作用部分が違います。発毛剤は毛母細胞、毛乳頭などの毛根部。育毛剤は頭皮。
このような違いがあるので、発毛剤は脱毛が進んだ男性型脱毛症の人、育毛剤は抜け毛や頭皮の荒れ、フケや皮脂が気になる人に向いています。
このあたりを間違えると効果がなかったり、強い刺激で頭皮を荒らしてしまうので要注意です。
医薬品・医薬部外品・化粧品の違いもついでに説明
ついでと言っては何ですが、ちょくちょく出てくる医薬品とか医薬部外品といった区分についても説明しておきますね。
育毛ケアでいう医薬品とは?
医薬品とは、臨床試験によって有効成分の治療や予防効果が確認されているもの。
決められた使用法による効果、副作用などを、厚生労働大臣や都道府県知事が認めたものとされています。
このためミノキシジルやフィナステリドといった効果効能が認められた成分で、薄毛の治療に使われる発毛剤は医薬品に分類されています。
これは効果が高い分、副作用などのリスクもある事への対処です。
医薬品では、パッケージなどに「効果がある」ことが記載できます。
育毛ケアでいう医薬部外品とは?
育毛剤の多くがこの医薬部外品に分類されます。医薬品に準じ、効果や効能が厚生労働大臣によって確認されたものです。
医薬品よりも穏やかな作用で効果はやや弱く、副作用の心配も少なくなっています。
医薬部外品には、定められた範囲内で一定の濃度の有効成分が含まれ、その名称と効果効能の表示ができます。
期待できる効果は治療よりも現状維持・予防が主体です。
医薬部外品の育毛剤は、髪の毛が育つ頭皮の環境を健全に整えることで育毛を促します。
基本的に今生えている髪を、健康的に維持するためのものです。
育毛ケアでいう化粧品とは?
化粧品の分類は、医薬部外品の効果効能よりもさらに作用が緩やかなものです。
育毛ケアでは頭皮や髪の毛を、過剰な皮脂などがない清潔な状態にして、健全に保つのが主な働きになります。頭皮への栄養補給も目的の一つです。
厚生労働省の許認可は不用で、使用禁止成分以外は自由に使用できます。ただし、使用全成分を量の多い順に表示することが必要です。
POINT
成分については、医薬部外品では認可成分であって一定濃度であることなどの制約があります。
化粧品では制約がなく、キャピキシル、成長因子など認可外の成分が使えます。これが目的で、あえて化粧品として販売するものもあります。
まとめ
日頃よく目にする育毛剤や発毛剤という言葉ですが、ブログ記事などでもどちらのことを言っているのか、あいまいなものがたくさんあります。
でも文字通り、両者の間にははっきりとした違いがありました。
そして医薬品・医薬部外品・化粧品の違い。これも髪のケアには大きな影響がある区分です。
▼重要なこと~!
毛を生やすものと、毛が生えやすくするもの。使う側としても、この区別をきちんとわきまえていないと期待した効果も得られなくなります。
使う時にはぜひともこだわりたいポイントですね。