IGF-1とは、髪の毛をはじめ、体全体を維持・成長させる成長因子のことです。
イソフラボンとカプサイシンを摂取すれば「IGF-1」が増やせるという育毛理論があります。
そういった育毛理論があるなら、トウガラシや豆腐を食べれば髪が伸びるかも!?
IGF-1は体を健康に保ち髪の毛の成長を促す成長因子!
IGF-1はアミノ酸が70個ほど集まったもの。
インスリン様成長因子と呼ばれる通り、インスリンのような糖の代謝作用も持ちますが、それ以外に次のような多彩な役割があります。
- 細胞分裂を促進
- 筋肉の合成促進
- 脂肪の分解
- 骨の生成
- 皮膚の代謝促進
- 老化防止
- 抵抗力増進
- 認知機能改善
別名細胞増殖因子とも呼ばれ、身体中の細胞組織に働きかけ、活動を活発にして成長を促します。アンチエイジングや、健康な体の維持には欠かせない物質です。
成長ホルモンの刺激によって皮膚や筋肉、内臓などで生成され、髪の毛では毛根のある毛乳頭で分泌されます。
同時に受容体も作られ、毛乳頭でIGF-1を受けとる準備のでき上がりです。
IGF-1の育毛効果はどんなもの?
AGA(男性型脱毛症)になると髪の成長が抑えられ、抜ける前段階の休止期に移行します。毛根の活性が低下し、毛根を包む毛包も萎縮して退化が進みます。
AGAの毛根では、脱毛を起こすホルモン「DHT」によって、脱毛因子TGF-βが作られます。
▼脱毛因子TGF-β
この受容体にIGF-1が作用すると、TGF-βが抑えられて毛母細胞が活性化するということです。
これにより、短縮されていた髪の成長期が延長され、タンパク質の結合が強化されて丈夫な髪の毛が作られるようになります。
また、白髪が増えるのを防いだり、太くてツヤ、コシのある髪を作ることも期待できます。
IGF-1で髪が成長するのなら、たくさん分泌させましょう。で、その方法は?
育毛理論・カプサイシンとイソフラボンで髪が生える?
治療が難しいAGAの改善として、IGF-1を増やす方法が提唱されました。名古屋のKクリニック岡嶋院長が、名古屋市立大学大学院の教授だった時に発表した理論です。
POINT
その内容は、トウガラシ成分のカプサイシンと大豆に多いイソフラボンを同時に摂取することで、IGF-1が分泌されるというものです。
同時摂取すると、胃の知覚神経への刺激によってCGRP(アミノ酸がいくつか集まった物質:ペプチド)という物質が放出されます。
CGRPによって刺激が全身に伝えられ、それが毛乳頭にも作用。そこにあるIGF-1生成細胞に働きかけて、IGF-1が分泌されるというメカニズムです。
出典元:http://www.kclinic.co.jp/remedy/mechanism/detail.php?id=564
増えたIGF-1によって得られる育毛効果には、毛包の炎症抑制、髪の成長期延長・休止期短縮、髪の生成促進などが期待でき、薄毛の改善が見込めるというわけです。
2つの成分の役割りですが、イソフラボンがCGRPの生成を促し、カプサイシンが刺激してCGRPを放出、拡散させるという分担作業です。
実際の治療では薬などの併用も
AGAを発症した人では、脱毛ホルモンDHTがIGF-1を減少させています。これを抑えるため、実際の治療ではプロペシアを併用し、DHTを減らしてIGF-1を保護します。
▼プロペシア
さらに、知覚への刺激を強化するために、青色の光を使った光線治療や高気圧カプセルを使った高気圧療法を併用することもあります。
こういったメカニズムなので、どんなタイプの脱毛症にも応用が可能です。薬治療に制限がある女性でも、問題なく治療できます。
論文に嘘・ねつ造があったという話があるけど大丈夫?
Kクリニックの岡嶋院長は元名古屋市立大学大学院教授で、その職を退いた原因が論文の不正問題でした。
ただ、問題になったのは画像の流用や加工であって、理論そのものについては否定されていません。
問題画像が論文にどの程度影響したのかは不明ですが、理論が全く信頼できないとまではいえないでしょう。
この理論に基づいた治療を行うKクリニックが診療中だし、理論を生かした育毛サプリ・ダブルインパクトも発売中。実際に日々実績を積み重ねていますしね。
髪の成長に大切なIGF-1ですが、増やすとともに減らさないことも重要です。
IGF-1を減らしてしまう生活習慣には気をつけよう
IGF-1は日常的に分泌されていますが、せっかく分泌されても生活の中で意識しないうちに減らしてしまう行動があるんです。
以下のようなことは、結果的にIGF-1を減らすことになるので気をつけましょう。
食べ過ぎ・早食い
食べ過ぎの傾向があり、脂肪細胞を増やしてしまうとIGF-1を減らす物質ができてしまいます。
また、早食いの人は噛む回数が少ないといわれます。
すると唾液の分泌も少なくなり、知覚神経を刺激するシアル酸の量が減ってIGF-1が減少することに。
塩分摂りすぎ
知覚神経を刺激する塩分は 摂りすぎると作用が強すぎてCGRPが枯渇、IGF-1が分泌できなくなります。
また、知覚神経自体も鈍くなり、IGF-1が減ってしまいます。
糖分摂りすぎ
糖分は必要以上に摂りすぎると、知覚神経を鈍くします。これは炭水化物でも同じこと。知覚神経への刺激を感じられず、IGF-1は減少します。
体を冷やす
体温が下がると体の活性は低下しがち。知覚神経も鈍り、それにつれてIGF-1の減少傾向が強くなります。
深部体温が下がるようなことは避けるべきですね。
冷たいものの摂りすぎ、エアコンの設定温度の低すぎなどには要注意です。
睡眠不足など
IGF-1は成長ホルモンの刺激で生成されます。なので、成長ホルモンを減らすようなことはIGF-1も減ってしまう可能性があります。
例えば、睡眠不足、運動不足、アミノ酸(タンパク質)不足など。
規則正しい生活や栄養バランスを考えた食事など、生活習慣への気配りも必要です。
減るのを防ぐとともに、前向きにIGF-1を積極的に増やす方法も大事です。
カプサイシンとイソフラボンの摂取はサプリが便利
「カプサイシンとイソフラボンの同時摂取がIGF-1を増やす」
これが確実な方法ではありますが、豆腐・納豆と唐辛子を毎日食べるのは長くは続きません。
いくら好きでも1週間が限度なので代替物を探しました。
IGF-1を増やすには、「知覚神経を刺激するもの」と「CGRPを増やすもの」が必要です。
知覚神経を刺激する食べ物って何?
まず、知覚神経を刺激するものです。どんなものがあるかというと、
- 生姜の「ショウガオール」
- にんにくの「S-アリルシステイン」
- ゴボウなど根菜類に多い「イヌリン」
- モズクやメカブ、昆布など褐藻類の「フコイダン」
- 胚芽玄米に多い「GABA」、「オリザノール」
- オリーブ油の主成分「オレイン酸」
- ワサビの辛味「6-MS芥子(からし)油」
- 珈琲の「クロロゲン酸」
- チョコレートの「カカオポリフェノール」
- 緑茶の「カテキン」
- 肉・魚介類の「コラーゲン」
- 鮭や海藻、オキアミ、エビの赤い色素「アスタキサンチン」
- 動物性の「プラセンタ」
まだまだありそうですね。味覚的に辛いとは感じないものでも、神経の刺激にはなるようです。
刺激する手段は多くても、それだけではCGRPが枯渇します。CGRPも増やさないといけませんね。
CGRPを増やす食べ物には何がある?
知覚神経への刺激をIGF-1産生細胞に伝えるCGRPですが、これを増やす食品成分は、イソフラボンしかないんです。
食品では大豆が代表的で、日本人には比較的摂りやすい食品でしょう。
大豆の加工品では、豆腐のほか豆乳、湯葉、きな粉、味噌などのバリエーションが。こういった食品を工夫して、メニューに取り入れましょう。
このため上限が1日75㎎と設定され、豆腐1丁・納豆2パックほどの量になります。
大事な成分ですが、摂り過ぎないように注意も必要ですね。
IGF-1を増やすにはサプリメントが手軽
食品で増やすとなると毎日のことなので、いろいろ大変なことになりそう。。
育毛が目的なら長期間続けないと意味がなく、それには手軽さが一番。
方法としてはサプリメントがあります。
両方配合されたサプリというと、イクオスサプリEXですね。
イソフラボンとカプサイシンが十分配合され、毎日続けるうちに手間なく補給できます。
また、チャップアップサプリにもカプサイシンが配合。
こちらは育毛剤との併用でイソフラボン(ヒオウギエキスとして)も補給できます。
髪に必要な栄養と一緒に無理なく摂れるので、育毛目的ならサプリが効果的です。
まとめ
IGF-1は体を健康に維持するため、常に体内で作られています。
ところが、年齢とともに少なくなり、老化の原因に。薄毛もその一つです。
IGF-1のレベルを維持できれば、髪を守ることに直結するし、体全体のアンチエイジングにもつながります。
カプサイシンとイソフラボンは、食事でもサプリでも摂取が可能です。できることは早めに実行に移してくださいね。